ヤマモトマサアキ・画
ヤマモトマサアキ・画

  第三章 行き違う人々(六十六)

 和田惟政の嫡子・惟長は、以前から愚人として織田家中では多少の噂になっていた。だから、この若者がそもそもかくものなのは仕方がないが、他方の伊丹忠親はごくごく尋常な感覚を持つ若者だ。少なくとも信盛が持っていた印象はそうであった。