採用8年後、目黒警察署長の頃の筆者。警察では制服を着る機会も多かった
採用8年後、目黒警察署長の頃の筆者。警察では制服を着る機会も多かった

 1976(昭和51)年4月、警察庁に入庁し警察大学校で3カ月間研修を受けた。その間東京都内の交番(当時の名称は「派出所」)で約2週間勤務した。私は浅草警察署の西浅草三丁目派出所に配属された。浅草は下町で、警察と町の人たちとの距離感は小さい。住民の家や店舗を訪れ、世間話に興ずることもあった。制服姿が物珍しいので、大学時代の友達が交番まで見にきた。