兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5
兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県議会の石川憲幸議員(70)=丹波市選出=が2024年度に使った政務活動費(政活費)で、不適切な支出が2件あったことが11日、分かった。ホテルの宿泊費など計約2万7千円分で、石川氏は所属する自民党会派に全額を返金した。

 石川氏によると、不適切な支出があったのは、24年4月25日に神戸市中央区のホテルに宿泊した費用と25、26日の有料道路代(往復)▽同12月19日に同区のホテルに宿泊した費用。

 24年4月の支出は翌朝に県庁職員との打ち合わせがあったため神戸のホテルに前泊したが、当日になって面会が電話での対応となったにもかかわらず、政活費に計上したという。また、同年12月は、痛めている足の治療を急きょ県立丹波医療センター(丹波市)で受けられることになり、翌朝の県職員との打ち合わせをキャンセルしたが、政活費を処理する事務員に変更を伝え忘れたとしている。

 石川氏は議長も務めた7期目のベテラン。14年に野々村竜太郎元県議による政活費の不正使用が発覚した後は、自民会派の幹事長として制度改革の一翼を担った。神戸新聞の取材に「不適切だった。11年前に制度改定に携わった一人として心苦しく、深く反省している」と話している。

 県議会では先月、自民党会派に所属していた松井重樹元県議(9月24日に辞職)による政活費の不適切使用が発覚。松井元県議を含め、前泊の対象となる12人を対象に、不適切な前泊がないか過去2年分を調査している。