国民スポーツ大会公開競技の武術太極拳で優勝を果たした丸山響生さん=丹波篠山市味間奥
国民スポーツ大会公開競技の武術太極拳で優勝を果たした丸山響生さん=丹波篠山市味間奥

 武術太極拳に取り組む篠山鳳鳴高校1年の丸山響生(ひびき)さん(16)が、佐賀県で開催された国民スポーツ大会(国スポ)の公開競技で優勝を収めた。春にあった別大会で演武に悔しさが残った経験から、動作やテクニックを徹底的に見直した。ひとまわり大きくなり、大舞台での飛躍を見せた。(秋山亮太)

 国スポは昨年まで国民体育大会(国体)として開かれ、今年から改称。公開競技は生涯スポーツの振興などの観点から実施され、結果は都道府県対抗戦の得点対象にはならない。同県では国スポ・全国障害者スポーツ大会の開幕に先立ち、綱引きやエアロビクスなどの7競技が行われた。

 武術太極拳の競技会は9月21、22日に開かれた。丸山さんは「少年男子国際第一套路(とうろ)長拳」の部門に出場。技や動作などの構成が決まった演武を制限時間内に披露し、精度や練度、表現力などの得点で競う。

 国スポに向けては「動き一つ一つの質を高めることに力を注いだ」という。きっかけは今春、高校生になって初めての全国大会だった。難易度や求められる技術の高さが上がったことへの緊張で感覚がぶれた。跳躍の着地やバランスで細かなミスを連発。力を出し切れない悔しさが残った。