「おくも丹波黒豆肉粽」が売り出した「黒豆マーラーカオ」=丹波篠山市福井
「おくも丹波黒豆肉粽」が売り出した「黒豆マーラーカオ」=丹波篠山市福井

 兵庫県丹波篠山市やJAなどでつくる「丹波篠山ブランド産品戦略会議」は、地元特産の「丹波黒大豆」を素材にした菓子やデザートを集めた「丹波篠山黒豆スイーツフェア2023」を実施している。昨年に続く企画で、今年は市内29店舗が参加。パンフレットには、新商品も含め、パイや大福、スフレ、プリンなど、和洋中のスイーツ37点がずらり並んで目移りしそうだ。(堀井正純)

 フェアは黒豆の魅力を四季を通じて発信しようと、女性らをターゲットに昨年始めた。「丹波黒はおせち料理の定番、黒豆の煮物で有名ですが、スイーツもたくさんあると知ってもらえたら。ぜひ食べ歩きして」と市観光協会のスタッフ。

 古くからある黒豆パンや甘納豆のほか、チーズケーキ、モンブラン、プリン、マフィン、パイなど多彩なラインアップ。かき氷や黒豆きなこソフトクリーム、わらびもちなど、ひんやりした夏向きの商品もあり、各店自慢の逸品ばかりだ。

 台南式の伝統的なちまきの専門店「おくも丹波黒豆肉粽(ちまき)」(同市福井)はフェアに合わせ、「黒豆マーラーカオ」を考案した。マーラーカオは中華風の蒸しパンで、生地に大粒の煮豆をちりばめた。「蒸したては熱々のふわふわ。煮豆はちょっと甘じょっぱい感じ。冷めるとまた違う食感が楽しめます」と店主のザ・よしこさん(45)。夏場には黒豆を使った台湾スイーツ「豆花」も提供予定という。

 古民家カフェ「ささらい」(同市日置)は丹波黒と白玉を添えた「丹波黒豆かき氷」を夏季限定で新発売。氷には、沖縄・波照間産の黒糖を使った自家製黒蜜シロップや黒豆の濃厚なソース、きな粉がかかり、甘党にはたまらない。

 フェアは来年3月20日まで。パンフレットはA5判、2万部製作。「丹波篠山の黒大豆栽培」が2年前、日本農業遺産に認定されたことも紹介し、市内の観光案内所などで配布している。交流サイト(SNS)「インスタグラム」を使ったキャンペーンも展開中で、投稿すれば抽選で10人にオリジナルエコバッグが贈られる。市観光協会TEL079・506・1535