穴口一輝さんの名前の入ったトランクスで勝利した大橋哲朗(左)と遺影を持って応援した小林豪己=2024年12月8日、エディオンアリーナ大阪第2競技場
穴口一輝さんの名前の入ったトランクスで勝利した大橋哲朗(左)と遺影を持って応援した小林豪己=2024年12月8日、エディオンアリーナ大阪第2競技場

 大橋哲朗と小林豪己。ともに真正ジムの元地域王者で穴口一輝の二つ年上。親友だった。弟分の穴口は「普段はアホなことばかり」と大橋。それが練習では鬼気迫る集中力を見せる。見習うべき存在でもあった。

 2人は友を失ったリングに立ち続けた。小林は穴口が亡くなった翌日に地域王座をかけた試合に臨んだ。「体の一部を失ったような気がした」という動揺の中、3度ダウンを奪う圧勝劇。大橋も、好戦的な試合を繰り広げてきた。