同好会のメンバーは自分だけ。それでも腐らずやってきた。相撲は県農から唯一出場する3年生溝上万塁(まる)に注目だ。南あわじ市から片道2時間かけて通学し、黙々と鍛錬を続けてきた努力家は「支えてくれた人のためにも結果で示したい」と、初の全国高校総体出場を目標に掲げる。
小学3年で本格的に相撲を始め、西淡中時代は週末に大阪府寝屋川市の道場で技を磨いた。技術系の公務員を志し、土木技術を学べる県農へ。迷わず入った相撲同好会だったが、1年の夏から選手は溝上1人になった。
「相撲が好きだから」。続けてきた理由は明快だ。昨秋からは友人の誘いで、同じく部員減に悩むラグビー部の練習に加わるようになり、「下半身が強くなった」。大会に右プロップで出場したこともある。