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 「時間との勝負」「きつい戦い」-。衆院が解散された23日、兵庫県内の与野党の前職議員はバッジを外し、選挙戦を事実上スタートさせた。解散から投開票までわずか16日間という戦後最短の短期決戦となる。自民、公明両党の連立解消や新党結成で選挙の構図が大きく変わる中、立候補予定者たちはあいさつ回りや街頭活動に取りかかった。

 昨秋に自民と日本維新の会の連立政権が発足。一方で、連立を解消した公明と立憲民主党は新党「中道改革連合」を結成した。公明による支援が期待できないため、自民にとっても厳しい戦いが予想される。

 自民前職の渡海紀三朗氏(兵庫10区)は「これまでにない、きつい戦いになる」と険しい表情。「変わらず、政治改革や政治の信頼回復などを訴えていく」と力を込めた。

 真冬の総選挙への懸念も。豪雪地帯も選挙区となる自民前職の谷公一氏(兵庫5区)は投票に赴く有権者の足元を心配する。「厳冬期、超短期戦、公明との連立解消。いずれも経験がない」と表情を引き締めた。

 争点について「維新と自民の連立を評価いただけるかの戦い」と強調するのは、維新前職の市村浩一郎氏(比例近畿)。「高市総理とともに改革の扉を開けていく」と意気込んだ。

 野党は、急転直下の解散劇に矛先を向ける。

 新党結成に伴い、立民から中道に合流した前職の桜井周氏(兵庫6区)は「独断専行で選挙を決めた人に総理大臣を任せちゃいけない」と語気を強める。「物価は下がりましたか? 暮らしがよくなりましたか?と、有権者に問いたい」と語った。

 国民民主党前職の向山好一氏(比例近畿)も「過半数獲得だけを目指す政局選挙で国民不在。普通に暮らす人たちが豊かになってこそ成長だと訴える」とする。

 公明から中道に合流した前職の赤羽一嘉氏と中野洋昌氏は、兵庫2区と同8区の小選挙区から撤退し、ともに比例近畿で立候補する。赤羽氏は「(新党結成で)一緒になってパワーアップして、しっかり戦い抜く」。中野氏は「選挙区が広がり、戦い方が変わる。新党の政策を丁寧に説明したいが、とにかく時間がない」と準備を急ぐ。(末永陽子、名倉あかり)