1968年に開催された明治百年記念式典での万歳三唱の様子を掲載した新聞紙面。皇族らが、手のひらを前に向け、腕を広げていることが分かる
1968年に開催された明治百年記念式典での万歳三唱の様子を掲載した新聞紙面。皇族らが、手のひらを前に向け、腕を広げていることが分かる

 選挙やお祝い事の際の「万歳」について、「手のひらを相手に向けるのは降参という意味。正式な作法は手のひらを内側に向ける」という投稿が、交流サイト(SNS)上で後を絶たない。だが、その根拠とされる「万歳三唱令」なる文書は、平成の始めに遊びで作られた「偽書」だと判明している。過去に幾度も「うそ」と報じられながら、なぜ「真実」として広がっていくのか。研究者に聞いた。

■2017年、「万歳三唱令を創作した」と3人が名乗り出る

 「万歳三唱令」は、正式の万歳の仕方を定義したと称する文書。直立不動の姿勢から「万歳ノ発声ト共ニ右足ヲ半歩踏出シ」、この際「両掌ヲ正シク内側ニ向ケテオクコトガ肝要ナリ」などと書かれ、「施行日」なるものも記してある。