第三藤田小学校の制服を着た矢野知夏さん=1995年、岡山市南区(矢野さん提供)
第三藤田小学校の制服を着た矢野知夏さん=1995年、岡山市南区(矢野さん提供)

 神戸市灘区の小学校教諭矢野知夏さん(39)は、小学2年のときに阪神・淡路大震災で自宅が半壊し、岡山市の祖父母宅に避難した。1カ月だけ通った岡山市立第三藤田小学校で、教員や級友が温かく受け入れてくれた。「あんなクラスをつくれる先生になりたい」。のちに教師を目指す原点になった。来月、同校で初めて震災体験を語り、31年越しの感謝を伝える。(上田勇紀)

 「ゴジラが家を揺さぶりに来た」

 矢野さんの激震の記憶だ。1995年1月17日早朝。神戸市灘区の王子公園近くにある自宅マンション5階で地震に襲われた。