避難所を訪問し被災者を励ます村山富市首相(中央、肩書は当時)ら=1995年3月、神戸市東灘区、御影小学校
避難所を訪問し被災者を励ます村山富市首相(中央、肩書は当時)ら=1995年3月、神戸市東灘区、御影小学校

 17日に亡くなった元首相の村山富市さんは、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災で、政府トップとして未曽有の災害対応を指揮した。批判を受けた初動の遅れは国の危機管理体制が見直されるきっかけになり、後年は災害の教訓を日本全体で引き継ぐ必要性を訴えていた。

 阪神・淡路の発生は首相就任の約7カ月後。自衛隊の派遣や被害状況の把握などを巡り、批判を浴びた。村山さんは2014年、震災20年を前にした本紙インタビューで「初動が遅れた。どれほど責められても弁明の余地はない」と振り返った。