「観光立島」を掲げ、勢いづく淡路島に降りかかった水不足。その影響を受けている企業の一つが、島内に本社機能を移転し、観光開発を進める総合人材サービスのパソナグループ(東京)だ。新たな大規模集客施設と注目され、今春開業を予定していた淡路市でのホテル建設が暗礁に乗り上げている。
淡路島では観光施設や企業の進出に合わせて近年、国内外からの観光客が増加傾向にある。2007年に1155万人だった観光客数は、新型コロナウイルス禍で一時減ったものの23年は1333万人に増加。島内3市のうち淡路市を訪れる人が約7割を占める。
パソナグループは、同市で多くの観光施設を展開する。同市への進出は08年。小学校跡を活用した観光施設「のじまスコーラ」やアニメ体験型テーマパーク「ニジゲンノモリ」を開き、その後も西海岸をメインに飲食店などを展開する。