兵庫県立兵庫高校(神戸市長田区)野球部は、甲子園で何度も覇者になった実績を持つ沖縄県の野球部と10年以上、交流を続けている。太平洋戦争末期の同県知事・故島田叡(あきら)が、兵庫高校の前身の旧制神戸二中OBだった縁で始まった。戦後80年の今年は沖縄に遠征し、甲子園出場経験のある名門校と親善試合を行い、戦跡も巡った。(津谷治英)
■母校兵庫高と現地名門校 「学んだ歴史とプレー生かす」
南国の強い日差しが照りつける中、兵庫高校の野球部員は今月、沖縄県糸満市の平和祈念公園にある「平和の礎(いしじ)」を見学した。太平洋戦争で犠牲になった約25万人の名が刻まれている。那覇高校野球部監督の上原正昭教諭(57)の説明に真剣な表情で耳を傾けた。