兵庫県は23日、0歳児の手術で誤って気管支を損傷するなど、県立病院2カ所で2件の医療事故があったと発表した。いずれも命に別条はないという。
県病院局企画課によると、こども病院(神戸市中央区)で2月、生まれつき食道が途切れて胃とつながっていない「先天性食道閉鎖症」の手術中、気管からの空気漏れを防ぐためにバルーンを膨らませる位置を誤り、生後間もない0歳の女児の気管支を亀裂損傷させた。治癒を待って5月に再手術し、6月に退院した。
また、尼崎市の尼崎総合医療センターでは4月、子宮体がん手術後の60代の女性患者に対し、カテーテルが血管に正しく挿入されていない状態で抗がん剤を投与。女性は胸に重度の炎症を起こし、約2カ月入院した。現在も軽い胸痛があるため通院で治療を続けているという。(井上太郎)