ロシアの侵攻が続くウクライナで戦災者の支援を続けている加古川市出身のキリスト教宣教師・船越真人さん(54)と妻の美貴さん(55)が一時帰国し、加古川市内で本紙のインタビューに応じた。第2次世界大戦終結から80年となる欧州では今年、ロシアとイギリスで戦勝祝賀行事が行われたが、船越さんは「ウクライナは今も戦場だ。欧州は戦後どころか、むしろ再び惨禍になる懸念が強い」と不安を募らせる。(津谷治英)
■重なる87年前の史実「かつてのドイツのようにロシアも…」
船越さん夫妻は1998年、旧ソ連から独立まもないウクライナに赴任し、南部オデッサの教会を運営してきた。ロシアの侵攻後は現地で生まれ育った長男の勇貴さん(25)とともに教会での食事会や物資供給、負傷者の心のケアなど、戦災者の救済に取り組む。