クボタ旧神崎工場周辺に暮らし、中皮腫を発症した被害者の(右から)前田恵子さん、土井雅子さん、早川義一さん=2005年6月、尼崎市
クボタ旧神崎工場周辺に暮らし、中皮腫を発症した被害者の(右から)前田恵子さん、土井雅子さん、早川義一さん=2005年6月、尼崎市

 2005(平成17)年に発覚した尼崎クボタ石綿禍がクボタショックとして日本環境史に刻まれるのは、労災と扱われてきた石綿問題が公害という恐るべき本性を現したからにほかならない。偶然の糸が重なり、必然のように歴史は動いた。