被爆体験などを語る岸本吉弘さん=明石市の兵庫県立明石公園(撮影・風斗雅博)
被爆体験などを語る岸本吉弘さん=明石市の兵庫県立明石公園(撮影・風斗雅博)

 広島市の平和記念公園に立つ「原爆の子の像」。折り鶴を高く掲げた少女のモデルになったのが、原爆症のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんだ。明石市原爆被害者の会会長の岸本吉弘さん(82)=同市=とは中学の同級生になる「はずだった」。だが、入学した禎子さんが学校に来ることは一度もなかった。岸本さんの記憶に今も刻まれる一こまである。(聞き手・広畑千春)