兵庫県内公立高校の2025年度一般入試で試験開始を待つ生徒たち=3月12日、神戸市内
兵庫県内公立高校の2025年度一般入試で試験開始を待つ生徒たち=3月12日、神戸市内

 高校の授業料を助成する国の「就学支援金制度」が2025年度から段階的に拡充される見通しとなった。所得に関係なく公立は25年度から無償化、私立に通う世帯には26年度から45万7千円を上限に支援金が支給される。ただ、先行した自治体では私立に生徒が流れ、公立離れの傾向も鮮明に。兵庫県内の高校を取り巻く環境はどう変わるのか。少子化を踏まえた県立高の再編も進む中、関係者は影響を注視する。

■大阪との格差

 「経済的負担の軽減ということでは大きな前進。ただ、大阪府との格差はある。兵庫県にはこれを埋める対応をしていただきたい」

 神戸市の久元喜造市長は3月の定例会見で、支援金の拡充に一定の評価をした上で、県にさらなる取り組みを求めた。