遺族や負傷者に示された事故車両の保存イメージ
遺族や負傷者に示された事故車両の保存イメージ

 災害や大きな事故で多くの人の命が奪われた現場に残された「遺構」をどうするか。教訓を後世に伝える貴重な存在だが、保存や公開を巡り議論が紛糾するケースは多い。先月、発生から20年になった尼崎JR脱線事故では、事故車両の保存施設が12月ごろに完成するが、車両の一般公開には遺族らの意見が分かれたままで、課題は将来に積み残されている。(若林幹夫、井上太郎)