1月17日、大阪市内にあるオリックスの球団施設に1995年の優勝メンバーが集まった。阪神・淡路大震災の犠牲者を悼み、目を閉じる。30年がたち、ベテラン二塁手だった福良淳一(64)はゼネラルマネジャー(GM)、若き守護神だった平井正史(49)は2軍投手コーチに立場を変えていた。
「がんばろうKOBE」。私たちは取材を通じて、この9文字が持つ力を実感させられた。
「運動会で使うほどシンプル。だから伝わりやすい」。震災時の神戸を知る球団職員はそう言った後、「ちまたにもフレーズとしていっぱい出ていた」と付け加えた。