神戸市中央区のJR元町駅前では24日、ロシアのウクライナ侵攻後に兵庫へ身を寄せた避難民ら有志が、母国の平和を願って追悼集会を開いた。参加した約40人はキャンドルライトで「PEACE」の文字をかたどって黙とうをささげ、戦争終結を祈った。
午後6時ごろ、買い物客らが行き交う元町駅東口前の広場にウクライナ国旗を掲げ、発光ダイオード(LED)のキャンドルライトを並べた。避難民らが順にマイクでスピーチし、戦争の理不尽さを訴えた。
参加を呼びかけたラリーサ・クーハルチュークさん(63)は「ウクライナの人々は人生を平和に生きる当たり前の権利を奪われている。みんなが平和を待ち望んでいる」と話し、日本人の支援に謝意を示した。
兵庫県によると、1月末時点で県内には102人の避難民が暮らし、寄付金を財源に生活支援金など計約3300万円を支給してきた。現地ではリハビリが必要な負傷兵も多く、県立総合リハビリテーションセンター(神戸市西区)にウクライナの理学療法士らを招く研修プログラムも展開している。(井上太郎)