ノーベル平和賞に決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員らが、ノルウェー・オスロで10日に開かれる授賞式に出席するのに合わせて、広島で被爆し姉を亡くした加古川市の被爆者林勝美さん(82)も現地入りして核兵器廃絶を訴える。「多くの人々が戦火の犠牲になる中、戦争を起こす政治家に被爆者の声を届けたい」と思いを語る。
林さんは3歳のとき、爆心地から約1キロの地点にあり、当時家族が身を寄せていた親族宅で被爆。庭の池のコイを眺めていて閃光に包まれ、気付くと暗い場所で横になっていた。2階で洗濯物を干していた11歳上の姉は建物の下敷きになり、帰らぬ人となった。15歳差の長姉も原爆で亡くなったと聞いている。