豊岡市を中心に舞台芸術の公演を繰り広げる「豊岡演劇祭2024」が23日、閉幕した。18日間の会期中に主催者側が演者を招待する「公式プログラム」と、公募の「フリンジプログラム」を合わせ、国内外の68団体が72プログラムを上演した。
舞台芸術を生かした観光や地域振興などを目指し、2020年に始まった。21年の新型コロナウイルス禍による中止を挟んで4回目。昨年は同市と養父市、香美町の会場に約2万3千人が来場した。
今年は、3市町に朝来市と宝塚市が会場に加わり、野球場や河川敷、芝居小屋なども舞台となった。最終日の前日には、豊岡市役所前で大道芸や飲食が楽しめるナイトマーケットで閉幕式典が開かれた。
演劇祭の統括役であるフェスティバルディレクターの平田オリザ氏は「満席の演目も多く、全体の動員率は格段に上がった」とし、人口減少などの課題に触れ、「アートが(地域おこしで)できることは限られているが、小さな明かりをともし続けたい」と述べた。(丸山桃奈)