5月に神戸で開かれたパラ陸上の世界選手権。陸上単独開催で有料のパラ競技大会にもかかわらず、9日間の総入場者数は約8万4千人に上り、8月に開幕するパリ・パラリンピックの前哨戦として男女計17種目で世界新記録が誕生した。大いに盛り上がった大会の成果について、組織委員会副会長を務めた神戸市の久元喜造市長は「パラスポーツに対する理解が市民、そして社会全体に広がっていく契機になった」と総括した。(井沢泰斗)
大会の運営には約1500人のボランティアが携わり、180社以上の企業による協賛金で招待された兵庫県内の小中高・特別支援学校生が、スタンドから連日力強い声援を送った。久元市長は「アスリートやボランティア、児童・生徒、企業の皆さん。たくさんの力を結集して大会を成功に導くことができた」とし、自身が競技場内外で目にした光景を「非常に雰囲気が良く一体感のある大会だった」と表現した。