「食卓を囲む際には家族でいろんな話をすることを心がけている」。膵臓がんになったことで家族への向き合い方が変わったと語る三木啓義さん=神戸市中央区
「食卓を囲む際には家族でいろんな話をすることを心がけている」。膵臓がんになったことで家族への向き合い方が変わったと語る三木啓義さん=神戸市中央区

■三木啓義さん(48)=芦屋市=

 膵臓(すいぞう)がんと診断されたのは2019年春です。年相応に疲れやすくなっていましたが、自覚症状はありませんでした。血液検査に異常があったことから、かかりつけの内科医に勧められ、腫瘍マーカー検査を受けました。

 膵臓の値が高く出たため精密な検査を受け、言い渡されたのはステージは3。すでに切除ができない状態で、抗がん剤による化学療法を始めることになりました。生きられるのは2年くらいだろうか。余命を告げられたわけではありませんが、父と叔父も膵臓がんで亡くなったため、残された時間が頭をよぎりました。