千種高校(宍粟市千種町)の3年生2人が来月、地元特産の特別栽培米「ちくさの舞」を活用した探究活動の成果を、大阪・関西万博のパビリオンで発表する。1年生から米粉を使ったスイーツを考案し、地元と神戸で開いたカフェで提供した活動や、探究活動を通じて経験した多世代交流、地域との連携の大切さを披露する。2人は「万博で千種町の魅力を発信したい」と意気込んでいる。(豊田 修)
■スイーツ開発やカフェ経営、地域連携… さまざまな挑戦
発表するのは、磯崎安里沙さん(17)と春名舞花さん(17)。1年生時は、6班に分かれ、ちくさの舞を使った料理や販売方法などを考案した。2人は他の生徒とともに「多くの人とのふれあい」をテーマにカフェ経営にも挑戦した。
店内で提供する商品を別途開発し、米粉で団子やスコーン、シフォンケーキ、ドーナツ、クッキー、パウンドケーキなどのスイーツをはじめ、ドリアやピザなどの軽食も用意。地元のほか、神戸・元町のレンタルスペースで仮店舗を営業した。
2年生時にも地元で3回と神戸で1回、カフェを開いた。経営の難しさも学んだ2人は、多くの世代の人と話すうちに「何もないと思っていた千種町の素晴らしさを再認識することができた」と話す。
2人は、教育機関への助成を手がける「三菱みらい育成財団」(東京)が、7月31日に万博会場で開く「高校生MIRAI万博」で探究活動を発表する。同財団が昨年、同校に参加を打診し、2人が立候補した。全国の約350校がエントリーし、2人は書類選考とオンライン形式の2次審査を通過して、MIRAI万博への参加を決めた。20校のうち、兵庫県内では千種高のみ。2人は、最優秀賞に次ぐ優秀賞に選ばれた。
発表時間は7分間。2人は千種町の魅力を世界へ発信するため、英語での発表も練習している。磯崎さんは「他校の発表を聞き、学ぶことも多いと思うので、チャンスを逃さないよう頑張りたい」と話す。春名さんは「単に暗記したことを述べるのではなく、千種町の良さについて気持ちを込めて伝えたい」と目を輝かせる。
当日の発表は午後0時40分から、万博のウーマンズパビリオンで。同財団高校生MIRAI万博事務局TEL03・6206・3435