世界各地で取材を続けるフォトジャーナリスト安田菜津紀さんが16日、三木市文化会館(同市福井)で講演した。撮影した写真などを交え、パレスチナ・ガザ地区やシリア、東日本大震災被災地で出会った人々との交流に触れ「世の不条理のそばを黙って通り過ぎないためには語り、広め続けていくしかない」と訴えた。(小西隆久)
■「少しでも皆さんの心に刻まれたら」
市や市教育委員会など主催の「市民じんけんの集い」の一環。安田さんは「紛争地、被災地に生きる人々の声~取材から見えてきたこと」と題し、集まった約360人に語りかけた。
安田さんは1987年、神奈川県生まれ。難民や貧困、災害をテーマに東南アジアや中東、アフリカなど国内外で取材し、現地の人たちと交流を続ける。2023年には、在日コリアン2世だった父の足跡や自身のルーツをたどる「国籍と遺書、兄への手紙」を出版した。