神戸などで暮らすウクライナ人の交流施設「ウクライナハウス」のオープンを祝って乾杯するボグダン・チャバニュクさん(右から2人目)ら=神戸市中央区栄町通2
神戸などで暮らすウクライナ人の交流施設「ウクライナハウス」のオープンを祝って乾杯するボグダン・チャバニュクさん(右から2人目)ら=神戸市中央区栄町通2

 ロシアによる祖国への侵攻を受け、神戸などに避難してきたウクライナ人らの交流施設「ウクライナハウス」が、中央区栄町通2にオープンした。慣れない日本で孤独な生活をしている人らがクリスマスや正月など季節のイベントで集まったり、両親の来日後に生まれた子どもたちがウクライナ語を学んだりする場所として活用する。日本人との交流も進めるという。(門田晋一)

 日本に避難してきた人を支援する在留ウクライナ人から「日常生活について相談をする場がない」などの声が上がり、日本の支援者や神戸ユネスコ協会などが施設整備の資金を準備。関西在住のウクライナ人に利用してもらおうと、一般社団法人「日本ウクライナ友好クラブ」が開設した。ウクライナ南部オデッサにあるバレエ団出身のボグダン・チャバニュクさん(36)が代表を務める。

 施設は神戸の中華街・南京町の一角にある4階建てビルに入居している。避難者がペンキを塗るなどリノベーションを実施し、パーティーができるスペースやキッチン、子どもたちが遊んだり、勉強したりする部屋を用意した。

 15日にはオープンを祝う集会があり、支援者ら約20人が集まった。牛肉や野菜を煮込んだスープ「ボルシチ」、ジャガイモを小麦粉の皮で包んだ「ヴァレニキ」といったウクライナの家庭料理を楽しんだ。

 29日には少し遅めのクリスマスパーティーも開くという。チャバニュクさんは「日本の皆さんから文化を学びつつウクライナについても知ってもらい、両国のつながりを深める場にしたい」と話している。同クラブTEL078・512・5722