大山賢二容疑者(兵庫県警提供)
大山賢二容疑者(兵庫県警提供)

 兵庫県警は4日、同県たつの市御津町中島の川で3日午前に見つかった男性遺体について、市内の民家で母娘が刺殺された事件で公開手配している元隣人の大山賢二容疑者(42)=住居・職業不詳=と判明したと明らかにした。県警たつの署捜査本部は、亡くなった女性(74)と次女(52)に対する殺人の疑いで、大山容疑者を死亡のまま書類送検する方針。

 司法解剖の結果、死亡は5月20日ごろと判断され、死因は不詳。手や顔、頭に切り傷やすり傷が複数あったが、致命傷となり得る大きな傷はなかった。胃に内容物はほとんどなかった。

 遺体が浮いていたのは揖保川から分岐した中川で、母娘が刺殺された同市新宮町段之上の民家から南に約13キロ離れている。側部に白い2本線が入った黒色ズボンを着用。灰色のTシャツ姿で、眼鏡や帽子、靴、靴下は着用しておらず、所持品はなかった。

 捜査本部によると、容疑者は20日夕方に刺殺現場から約2キロ南の觜崎橋の下で目撃されて以降、足取りが途絶えていた。その際に撮影された映像によると、白いラインの入った黒いズボンを履いていた。

 容疑者の死亡について、渡辺昭二・捜査1課長は「動機の解明が困難になったのは事実。非常に残念に思っているが、引き続き真相解明に努めていく」と述べた。公開手配に踏み切って以降、捜査本部には6月3日朝までに380件の情報提供があり、渡辺課長は「ご協力に感謝申し上げます」とした。

 事件は5月19日午前、民家へ安否確認に訪れた警察官が、母娘の遺体を見つけて発覚。捜査本部は23日、約10年前に隣家に住んでいた大山容疑者の逮捕状を取り、24日に顔写真を公開して行方を追っていた。