たつの市新宮町段之上で起きた母娘殺害事件を巡り、兵庫県警が指名手配した容疑者の捜索を続ける中、揖保川下流の中川で3日午前、年齢不明の男性遺体が見つかった。周辺は多くの警察や消防の車両が集結し、物々しい雰囲気に包まれた。5月19日の事件発覚から2週間。殺害現場の近くに住む住民らは不安を抱えつつ、子どもの見守りなど防犯活動に力を注いできた。住民はこうした日々を振り返り、一日も早い事件の解決を願った。
男性の遺体が見つかった同市御津町の現場近くに住む60代男性は3日午前11時ごろ、サイレンの音が鳴り響くのを聞いて家の外に出た。川の堤防に警察や消防の車両がずらりと並び、40人ぐらいが集まっていた。
川は台風6号接近による大雨で増水し、流れをせき止める「庄内井堰」が水に漬かっていた。男性は、この井堰からおよそ5、6メートルの下流、川岸から約5メートルの水面に遺体が浮かんでいるのを見た。河口までは約4キロ。「びっくりした。あおむけに浮いていて、水面には頭と、服を着ている腹の部分のようなものが見えた。ゆらゆらと揺れていて、背の高い草に左腕が辛うじて引っかかっていた」
この現場から直線距離で約13キロ上流の地域に、母娘が殺害された民家がある。近くに住む人たちは遺体発見のニュースに驚き、事態の推移を注視した。「事件発覚後、住人の間で不安が広がり、自治会の有志が小学生の登校を見守った」と自治会長の男性(68)は振り返る。2人が殺害された理由は不明のままだが、「自治会として防犯カメラの設置や近所付き合いがしっかりできる関係づくりを考えないといけない」と話した。
たつの市も事件発覚以降、防犯・安全対策や不審者への警戒に注力してきた。市教育委員会は5月20日から、同市新宮町内の全6小中学校で集団での登下校を呼びかけ、中学では朝夕の部活動の時間を制限した。
また、同町内の給食センターは、廃棄物の搬送時などに周囲に不審者がいないか注意を払い、歴史文化財課は所管する史跡などへの見回りを強化してきた。
今月2日には、こうした各部局の対策について情報を共有する会議を同市役所で開き、今後も防犯対策で連携することを確認していた。























