母娘の遺体が見つかった住宅(左)と大山賢二容疑者がかつて住んでいたとされる住宅(右)。現在は空き家になっている=19日、たつの市新宮町段之上
母娘の遺体が見つかった住宅(左)と大山賢二容疑者がかつて住んでいたとされる住宅(右)。現在は空き家になっている=19日、たつの市新宮町段之上

 たつの市新宮町段之上の民家で住人の母娘2人が刺殺された事件で、殺人容疑で公開手配されている大山賢二容疑者(42)が遺体発見の3日前、高砂市内で警察官に声をかけられ、「人を殺した」と話していたことが25日、兵庫県警への取材で分かった。ただ、当時は話に具体性がなく、事件発覚には至らなかった。

 県警によると16日深夜、高砂署の米田交番に「歩道で寝ている男がいる」と通行人から連絡があり、署員が男に声をかけた。話を聴く中で「人を殺した」という発言があったが、内容は曖昧だったという。

 署が調べたところ、男の身元が判明。実家とされるたつの市内の民家付近まで送り届けていた。この男が大山容疑者だったという。

 容疑者は約10年前、母娘の遺体が見つかった民家の隣に住んでいた。

 母娘の遺体は19日午前、知人から「連絡が取れない」という相談を受け、安否確認に訪れたたつの署員が発見。母親(74)が玄関付近で、次女(52)が1階廊下で倒れていた。

 遺体には上半身に複数の刺し傷があり、首の深い傷が致命傷だった。県警たつの署捜査本部は、次女に対する殺人容疑で大山容疑者を指名手配し、顔写真を公開している。

 県警地域企画課は、高砂署の対応について「現時点で問題があったとは捉えていない」と説明。殺人事件が認知前で、外見的に不審点がなかったことなどから「やむを得ない対応だった」としている。