増水し、濁流が流れる都賀川甲橋付近=4日午前8時9分、神戸市灘区篠原南町5(神戸市河川モニタリングカメラシステムより)
増水し、濁流が流れる都賀川甲橋付近=4日午前8時9分、神戸市灘区篠原南町5(神戸市河川モニタリングカメラシステムより)

 4日午前8時過ぎ、神戸市灘区篠原南町5の都賀川の中に50代の女性が取り残されているのを、河川パトロール中だった神戸市消防局の消防隊が発見した。河川が増水して孤立したとみられ、消防ヘリや救急車など計10台が出動。直後に女性は救助され、けがはないという。

 市消防局によると、現場は阪急六甲駅から南西約700メートルの河川。短時間に強い雨が降り、急激に水位が上がった可能性があるという。市の河川モニタリングカメラの映像からは午前8時ごろから約20分間、急激に増水した様子が分かる。

 近くを通りかかった主婦(35)は「少しの雨でも増水する。気をつけてはいるが、救助があったと知ると人ごととは思えず、怖い」と話した。

 都賀川では2008年7月、天候急変による局所的な豪雨で急増水し、保育園児や小学生を含む計5人が流されて亡くなる事故が発生。当時は六甲山や周辺に降った雨が急勾配の都賀川に流れ込み、水位が10分間で約1・3メートルも上昇したとされる。この事故を機に、市内の河川では危険を知らせる回転灯や避難用通路、モニタリングカメラなどの整備が進んだ。