西脇市最大の夏のイベント「第3回日本のへそ西脇夏まつり」が24日午後、日本へそ公園(同市上比延町)で開かれた。約90店の露店やステージイベント、2年ぶりとなる約2千発の打ち上げ花火があり、浴衣姿の市民らが詰めかけた。(伊田雄馬)
以前の名称は「へその西脇・織物まつり」。新型コロナウイルスの感染拡大後に改称し、日程を2日から1日に短縮して開催している。ステージでは双葉小児童の「よっちょれ」、比延小の鼓笛隊演奏をはじめ、地域の小中学生らが踊りや楽器で会場を盛り上げた。
園内の広場には、アイスクリームや唐揚げを販売する露店がずらりと並び、親子連れが買い求めた。明石市の会社員駒井猛寛(たけひろ)さん(42)は、娘の愛明(めめ)ちゃん(1)を連れて訪れた。猛寛さんは「まだ絵本でしか見たことがない打ち上げ花火を見せてあげたい」。
午後7時からのセレモニーには、友好都市の北海道富良野市から市職員が参加。両市は1978年から夏祭りへの相互交流を続けており、富良野市から来た6人が採火式に参加した。
昨年の式典は突然の大雨により途中で中断し、花火も中止を余儀なくされた。実行委員長を務める藤本武彦・西脇商工会議所会頭は「2年分の思いで祭りを盛り上げたい」とあいさつ。富良野市の関沢博行総務部長は「これからも西脇の皆さまとともに祭りを楽しみ、さらに友好を深めたい」とする富良野市長のメッセージを伝えた。
ステージの締めくくりは、神戸を拠点に活動する男声アカペラグループ「チキンガーリックステーキ」の歌唱。集まった人びとは美声に聞きほれ、終演と同時に花火の打ち上げが始まると、一斉に上空を見上げた。フィナーレを飾る花火がしだれ柳のように夜空を照らすと、「たまや」というかけ声が上がっていた。