しろまるひめ(姫路市提供)
しろまるひめ(姫路市提供)

 姫路市のホームページ内に「市キャラクター名鑑」というページがある。市が携わる事業や施設をPRするため生まれた20のキャラを紹介している。イベントに引っ張りだこの子がいれば、市役所の一角(倉庫)で年に数回の出番に備える子もいる。そんなキャラクターたちの今を調べると、市が進めてきた施策や事業の見直し、組織改編の歩みが見えてきた。(真鍋 愛)

 ■しろまるひめ

 同名鑑では「言わずと知れた姫路市イメージキャラクター」と紹介される。グッズも多数あり、イベントに登場すると「かわいい」と歓声が上がる人気者だ。

 市と姫路商工会議所が、全国から募った1598点のデザイン案のうち市内の女性会社員の案を採用し、2009年に生まれた。チャームポイントはもちもちした色白の肌で、頭上の姫路城は、実は帽子。和菓子が好きだけど、今はダイエット中という。

 ダイエットの効果か、出会う日によって「小さくなった?」「シュッとした」と言われることもある。姫路観光コンベンションビューローによると「160センチぐらいが一番かわいい」そう。何が160センチとは言わないが、イベントに呼ぶ時は参考にしてみては。

 ■ビティちゃん

 市の環境美化事業をPRするため、1998年に誕生した。主にポイ捨て禁止を訴える街中の看板や環境関連のチラシに登場し、2005年から市内の行事にも顔を出すようになった。

 ただ、出番は年に数回と限定的で、しろまるひめに遠く及ばない。市美化業務課は「普段は倉庫で眠っているが、イベントでは子どもが喜ぶ」とフォローする。今年4月29日には、家老屋敷跡公園(同市本町)を起点に開かれる清掃活動「みどりの美化キャンペーン」にも参加した。

 ■シャイン

 市民会館(同市総社本町)内にある青少年センターのキャラで、姫路工業高校の生徒が考案した。銀河をイメージした頭の飾りや空を自由に羽ばたける翼など、未来ある若者が利用する施設にぴったりだ。

 だが、同センターは市民会館の閉鎖に伴い27年3月に廃止される。同センターによると「最近は(シャインを)使用する機会もなかった。行き先は何も決まっていない」という。このまま宇宙に羽ばたいて行ってしまうのだろうか。

 ■ホール☆マン

 同名鑑では「下水道の健全な発達と適切な管理を呼びかけるヒーロー戦隊」、「下水道管の中に潜む妖精」と紹介される。戦士3人の胸元に浮かぶアルファベット「G・U・O」は下水、雨水、汚水にちなむ。ご意見番役の「長老」は、下水道のルーツ(起源)を知る存在として胸に「R」の文字を刻む。

 ヒーローなのか、妖精なのか。なぜ長老だけ頭文字のアルファベットを取らなかったのか。ツッコミどころ満載だ。

 市下水道局のキャラだったホール☆マンは13年に生まれたが、同局と水道局が22年度に統合した影響で、事実上引退した。後輩に当たる「アクア姫」と「みっズ」は、広報紙や動画投稿サイト「ユーチューブ」で市の上下水道事業を発信している。

 ホール☆マンにはもう会えないのか。市上下水道局経営管理課の担当者は「小学校の雨水貯留タンクにイラストが残っている。市キャラクター名鑑にも載っているので、いなくなったわけではない」と否定する。

 そうか。事業見直しや組織改編で出会う機会が減ったキャラも、同名鑑にアクセスすればいつでも見られる。ひょっとして、そうした意図もあって古いキャラも名鑑に残しているのか。名鑑を管理する市広報課の職員に尋ねると、「いやぁ…」と苦笑いが返ってきた。