創立50周年記念の赤いユニフォームを着て在校生の質問に答える古田敦也さん=川西市火打1
創立50周年記念の赤いユニフォームを着て在校生の質問に答える古田敦也さん=川西市火打1

 川西明峰高校(川西市萩原台西2)の創立50周年記念式典が1日、同市火打1のキセラホールであった。同校OBで元プロ野球選手の古田敦也さん(60)が登壇し、「自分の可能性を信じて挑戦し続けてほしい」と後輩らに熱いメッセージを届けた。

 同校は1976年に開校。古田さんは6期生で、立命館大、トヨタ自動車を経て90年にヤクルトスワローズに入団した。捕手で活躍し、2006年には選手兼監督を務め、07年に引退した。

 在校生と卒業生ら約800人に向けて講演した。小学1年で野球を始めたが、中学校野球部の環境になじめず一度は転校。大学では野球部入部を断りに行ったはずが人との出会いで人生が大きく動き出したことを振り返り、「思いがけないことの積み重ねで今がある」と語った。

 プロ野球のドラフト会議では、視力の悪さを理由に指名されなかった心境も伝え「逆境の時こそ価値が問われる。生き抜くタフさを身に付けて」と熱弁した。

 式典の司会を務めた1年の清水晴生さん(15)は「天才と呼ばれた人の裏にたくさんの努力があったことを知れてよかった」と話していた。(貝原加奈)