(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績
(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

 自動車用ホースのニチリン(姫路市)は8日、米国の関税政策による年間影響額が14億円に上るとの見通しを示した。このうち顧客の自動車メーカーに価格転嫁ができるのは半分程度といい、2025年12月期連結決算で営業利益を6億2千万円押し下げるとした。

 米国の子会社が日本や東南アジア、中国から四輪車、二輪車用のホース製品や部品を輸入しており、追加で払う関税分を算出した。

 ニチリンは関税によるコスト増に加え、円高に振れたことによる為替差損の計上を受け、25年12月期の純利益予想を引き下げ、前期比19%減の50億円とした。売上高は、子会社化した米国メーカーを連結対象に含めたことで増収を見込む。年間配当予想は12円減の1株164円とした。

 この日発表した25年6月中間連結決算は為替差損が響き、経常、純利益が減少した。(大島光貴)