アパレル事業に懸ける思いなどを語るクロシェホールディングスの沼部美由紀社長=神戸市中央区元町通5(撮影・大田将之)
アパレル事業に懸ける思いなどを語るクロシェホールディングスの沼部美由紀社長=神戸市中央区元町通5(撮影・大田将之)

 中小アパレルながら、革新的なアイデアで全国に事業展開してきたクロシェホールディングス(神戸市中央区)の沼部美由紀社長(55)。二児の母親という顔も持つ。社員の9割以上は女性で、自身と同じ「働くママ」も多くいる。

 2004年に双子を出産しました。仕事と家庭の「両立」は不可能ですね。実際、家にはほとんどいませんでした。その上でできることを考え、参観日や運動会などの行事には絶対に参加するようにしていました。(行事に参加することで)子どもたちは「ママがいる」という印象を持ってくれたようです。

 社内で最初に出産したのが私だったので、私ができる範囲のことはみんなにやってもらえればと思って、時短勤務の制度は早くから整えました。学校行事にも絶対に行くよう伝えてきました。少ししてからですが、(子育てでは)時間の融通が利くことが一番大事なので、フレックスタイム制も導入しました。

 今後はもっと働き方改革を進めていきたいです。(複数の仕事を同時に持つ)「複業」もいいと思っています。人生が豊かになりますし、自分の中の引き出しも増えます。何より「女性の経済的自立」に結びつくので、できる限り支援していきたいです。

 「女性の経済的自立」は、1996年の起業当時から掲げる目標だ。