開発を進める無人ヘリコプター「K-RACER」(川崎重工業提供)
開発を進める無人ヘリコプター「K-RACER」(川崎重工業提供)

 川崎重工業(神戸市中央区)が、被災地を支援する取り組みをハード、ソフト両面で広げている。大災害が起きたときにはバイクや建設機械などを贈り、開発中の無人ヘリコプターは被災地での活動を念頭にした改良を重ねる。昨年1月の能登半島地震では、被災地とボランティア活動を希望する社員をつなぐ社内組織を立ち上げ、そのための特別休暇制度も導入。その裏には、30年前の阪神・淡路大震災の経験が息づいている。(石川 翠)

■四輪バギー活躍、無人ヘリ開発へ

 川重は2011年の東日本大震災直後、義援金に加え、バイク30台や建設機械6台など総額1億円相当の物資を贈った。以来、国内外での大きな地震や風水害などが発生するたび、被災地で役立つ自社製品を届け続ける。