阪神電気鉄道は22日、かつて「赤胴車」として親しまれたクリーム色と朱色(バーミリオン)のツートンカラーに塗り直した急行用車両8000系の営業運転を始めた。阪神本線を走るのは2015年以来10年ぶりで、交流サイト(SNS)では「阪神カラー復活!」「おかえり赤胴車」などと往年のファンから歓迎の声が上がっている。
同社の開業120周年記念の一環。全19編成をオレンジ色とベージュから、3、4年かけて、15年以前の配色に戻す。
初日は区間急行と急行を中心に、主に大阪梅田-西宮間を運行。今後は大阪梅田-山陽姫路間を走る予定で、同社の担当者は「まずは1編成の運行。出合えたらラッキーです」と話す。
赤胴車は1958年に登場。当時人気だった漫画のキャラクター「赤胴鈴之助」にちなんで愛称が付いた。84年に運行を始めた8000系の配色にも採用されたが、01年以降、当時の最新車両9300系と同じオレンジ色とベージュに塗り替えられた。武庫川線でも使われたが、20年に姿を消していた。(大島光貴)