大和工業の創立80周年記念式典に出席する小林幹生社長(右)と井上浩行会長。背景に、創業者井上浅次氏の遺影がある=11月、姫路市大津区吉美(同社提供)
大和工業の創立80周年記念式典に出席する小林幹生社長(右)と井上浩行会長。背景に、創業者井上浅次氏の遺影がある=11月、姫路市大津区吉美(同社提供)

 4年間の米国駐在を経て、2009年、三井物産の鉄鋼海外事業部長として日本に帰ってきた小林幹生氏(67)。この時期に、現在社長を務める大和工業と関わりを持つようになる。

 鉄鋼海外事業部長時代に、大和工業の海外案件のお手伝いをしていて、2カ月に1回ぐらい姫路に来ていました。買収するターゲットになった会社との対話をわれわれがやり、節目節目に、前社長の井上浩行さん(現会長)に現状を報告。「このように対応していきたいのですが、いいですか」などとご相談をしながら、案件を進めていきました。ただ、いくつか候補(となる会社)を出して検討しましたが、成就はしませんでした。