兵庫県内の7銀行が統合し、1936(昭和11)年にできた旧神戸銀行。元祖・県民銀行ともいえる存在で、3度の統合を経て三井住友銀行となり、3メガバンクの一角を成す。現在も兵庫を「マザーマーケット(大切な地域)」と位置付けており、同行の結城元紀・執行役員神戸法人営業本部長(56)は「(デフレ脱却という)時代の変わり目に、優良メーカーが多い兵庫、神戸へは追い風が吹いている」と、明るい将来展望を示す。(聞き手・高見雄樹)
-兵庫、神戸の地域経済をどう見る。
「阪神・淡路大震災の爪痕に翻弄されてきた30年だったが、神戸の三宮再整備など前向きな動きが出てきた。景気は『気』だ。インフラ整備などで街が変わり始めると、人間の心は前を向く。経営者も、成長のために何をすべきか考える。企業のマインドは確実に変わってきた」
-震災から間もなく30年。