神戸デジタル・ラボの本社受付=神戸市中央区京町
神戸デジタル・ラボの本社受付=神戸市中央区京町

 システム開発の神戸デジタル・ラボ(KDL、神戸市中央区)は27日、電子商取引(EC)を支援する新会社を設立したと発表した。ECサイトに掲載する商品を撮影、採寸して紹介文を書く「ささげ業務」と呼ばれる仕事を受託する。デジタル技術や人工知能(AI)を活用し、同業務の効率化を加速させる。

 完全子会社のレバンタール(横浜市)で、10月から業務を始めた。社員は12人。現在は、「婦人画報」や「ELLE(エル)」ブランドなどで知られるハースト婦人画報社(東京)が運営する衣料品ECサイト向け業務を受託している。他社からも受注を拡大し、3年後の2027年度に売上高10億円を目指す。

 「ささげ」とは、商品の「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字を取った業界用語。消費者に商品の魅力を伝え、購買意欲を高めるための重要な業務だが、KDLによると、デジタルを活用した業務効率化が進んでいない分野でもあるという。撮影、採寸した情報から、AIを活用して文章を書くなど新たな仕組みを開発する。

 KDLは2013年から、ハーストの業務システム開発などで取引関係にあり、新分野への参入を決めた。(高見雄樹)