円卓会議であいさつする経済同友会の新浪剛史代表幹事(前列中央)=神戸市中央区港島中町6
円卓会議であいさつする経済同友会の新浪剛史代表幹事(前列中央)=神戸市中央区港島中町6

 全国各地の経済同友会代表幹事が集まる「円卓会議」が25日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで開かれた。活動報告やトップ同士の交流を目的に毎年開催。経済同友会(東京)の新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は「物価上昇率以上に賃金が恒常的に上がるというノルム(規範)を、経営者として作ることが肝要だ」などと述べた。

 同会議は2009年までは東京で開いていたが、10年以降は各地の同友会が持ち回りで開催している。兵庫県内では初めて。この日は全国44の経済同友会のうち38団体から、代表ら約130人が参加した。

 新浪氏は今月4日、経済同友会の代表団として訪中し、中国の韓正国家副主席と会談した際の様子を披露。「大阪・関西万博を成功させたいと言われた。ぜひそういう方向に持っていきたい」と語った。

 兵庫県内の経営者らでつくる神戸経済同友会からは、井谷憲次代表幹事(TOA会長)と神原忠明代表幹事(さくらケーシーエス顧問)、佐伯里香副代表幹事(ユーシステム社長)が出席。井谷氏は「来年は阪神・淡路大震災から30年の節目で、ここからが正念場になる。万博や神戸空港国際化などの課題が山積しており、かじ取りが重要になる」と語った。

 会議では、劇作家で県立芸術文化観光専門職大(豊岡市)の平田オリザ学長が「演劇で人づくり街づくり」と題して講演した。(高見雄樹)