「DX(デジタルトランスフォーメーション)と言うけれど、どこから手を付けていいか分からない」「デジタル化と違うのか」-。そんな悩みや疑問を多くの企業が抱える中、兵庫県内の企業2社が4カ月間にわたり、近畿経済産業局によるDX支援事業を受けた。2社は兵庫工業会(神戸市中央区)の募集に手を上げ、専門家による伴走支援を受けながらチャレンジ。改革実現とまではいかなくとも、新たな取り組みへの着実な一歩となった。2社の事例を紹介する。(石川 翠)
■技術・ノウハウをAIでまとめる
鉄道用制御器メーカーのカコテクノス(神戸市須磨区)は、これまでもデジタル化に取り組んできたという。生産効率化に向け設備を自動管理したり、業務量や従業員にかかる負荷を「見える化」したり。今回は、製品と市場を分析した上で鉄道以外にも制御装置を広げることを目指した。