「県民銀行の理念は脈々と引き継がれている」と話す服部博明会長=神戸市中央区三宮町、みなと銀行(撮影・長嶺麻子)
「県民銀行の理念は脈々と引き継がれている」と話す服部博明会長=神戸市中央区三宮町、みなと銀行(撮影・長嶺麻子)

 みなと銀行は来年2024年4月で創業25周年を迎える。6代続いた頭取(現在は社長)はすべて神戸銀行、太陽神戸銀行の出身だ。その伝統を受け継ぎ、さくら銀行、三井住友銀行の連結子会社だったが、今はりそなホールディングス(HD)の傘下にある。その軌跡は神戸銀を軸に進んだ兵庫の地域金融史の転換点として刻まれる。

 18年、みなと銀、関西アーバン銀行、近畿大阪銀行の3行が、りそなHDが過半出資する関西みらいフィナンシャルグループ(FG)の下で統合した。関西アーバンは三井住友系、近畿大阪はりそな系だ。アーバンは源流に関西銀行、幸福銀行、関西さわやか銀行、びわこ銀行を持ち、成り立ちが複雑だ。兵庫1県が地盤で安定したみなと銀をセットにした統合スタイルになった。