第3局で初手を指す永瀬拓矢九段(手前左)。手前右は藤井聡太王位=29日午前、北海道千歳市、ポルトムインターナショナル北海道
第3局で初手を指す永瀬拓矢九段(手前左)。手前右は藤井聡太王位=29日午前、北海道千歳市、ポルトムインターナショナル北海道

 将棋の藤井聡太王位(23)=竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将=に永瀬拓矢九段(32)が挑む「伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦」(神戸新聞社主催)7番勝負の第3局が29日、北海道千歳市のホテル「ポルトムインターナショナル北海道」で始まった。

 第1局は千日手が成立、指し直しの末に藤井が先勝。第2局も難解なねじり合いを制して、藤井が連勝した。第3局は、藤井が6連覇に王手をかけるか、永瀬が巻き返すか、注目だ。

 午前9時、立会人の島朗九段(62)の合図で、先手の永瀬が初手を「7六歩」と指した。関係者は前局に続いて「角換わり」の戦型を見込んだが、藤井は3四歩(2手目)で予想を裏切り、角筋を止めて雁木に構えた。永瀬は7九角(15手目)から飛車先の交換を見せ、7七銀(17手目)から駒組みを目指した。

 島九段は「序盤はスローペースで進み、第3局も接戦になることは間違いない。永瀬さんは藤井さんとの対局を楽しんでいるように見える」と話す。

 対局は持ち時間各8時間の2日制。29日は午後6時に指し掛け、手番が封じる。30日は午前9時に再開し、同日夜までに決着する見通し。対局の模様は神戸新聞NEXTでも速報する。

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