女流王位戦第5局で初手を指す福間香奈女流王位(右)。左は伊藤沙恵女流四段=25日午前、東京都渋谷区、将棋会館
女流王位戦第5局で初手を指す福間香奈女流王位(右)。左は伊藤沙恵女流四段=25日午前、東京都渋谷区、将棋会館

 将棋の福間香奈女流王位(33)=清麗、女王、女流王座、女流名人、倉敷藤花=に伊藤沙恵女流四段(31)が挑む第36期女流王位戦(神戸新聞社主催)5番勝負の最終第5局が25日、東京都渋谷区の将棋会館で始まった。

 両者2勝2敗のタイ、女流王位戦では8期ぶりとなるフルセットで迎えた大一番。あらためて振り駒が行われ、先手番となった福間が午前9時、立会人の森内俊之九段(54)の合図で「5六歩」と初手を指した。

 福間が第2局、第4局と同じく中飛車に構えると、伊藤は2二飛(14手目)と回り、相振り飛車の戦いを挑んだ。福間は9筋と5筋の歩を伸ばしたが、伊藤の2四歩(22手目)を見て2八飛(23手目)と振り直し、対抗形の戦いに戻した。

 森内九段は「福間女流王位は手損の代わりに9筋の位を取り、持久戦を目指している。伊藤女流四段はがっちり組み合うか、急戦に持ち込むか、作戦の分かれ道。互いの思惑が見て取れ、見応えのある序盤戦だ」と語った。

 持ち時間は各4時間で、25日夜までに決着する見通し。対局の模様は神戸新聞NEXTでも速報している。

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