JR山陰線と余部鉄橋「空の駅」
JR山陰線と余部鉄橋「空の駅」

 多彩な食を育む兵庫の風土と食文化を体感する「ひょうごテロワール環(めぐる)旅」の日帰りバスツアーが11月7、8、9日に催される。今回のテーマは香美町特産のベニズワイガニ「香住ガニ」。関西では香美町だけで水揚げされ、「赤い宝石」とも称される新鮮なカニをさまざまな料理で味わう。余部鉄橋「空の駅」や「竹泉」の銘柄で知られる田治米合名会社(朝来市)で試飲も楽しむ。(辻本一好)

■猿尾滝、余部鉄橋見学、酒蔵で試飲も

 本紙連載「風と水と土と ひょうごテロワール」で取り上げた食材などをテーマに、神戸新聞旅行社が企画している。

 ベニズワイガニは、松葉ガニよりも深い水深500~2700メートルにすむ朱色のカニで、かごを使った独特の漁法で漁獲される。鳥取や富山、北海道でも漁獲されるが、香住産は漁場から短時間で水揚げできるため鮮度がよく、独特の甘みが幅広い料理で味わえる。

 ツアーは、全国の滝百選の景勝地、猿尾滝(香美町)を現地ガイドの案内で見学した後、香住の港町に移動。香住ガニについての説明を受けた後、ゆでガニ、カニ1人鍋、焼きガニ、カニの天ぷら、香住ガニ丼、かにみそと、甘エビの刺し身や茶わん蒸しなどがついた「香住ガニ御膳」の昼食を堪能する。

 その後、明治時代から約100年間、JR山陰線の運行を支えてきた余部鉄橋のモニュメントに移動。展望施設の「空の駅」に上り、地上40メートルの浮遊感や美しい日本海と海岸の風景を楽しむ。

 田治米合名会社では、直売施設「和泉屋」を訪問。コウノトリ育む農法の酒米などを原料とした和泉屋ブランドの日本酒などの試飲や買い物が楽しめる。

 ツアーは7日は明石出発、加古川経由で現地へ。8、9日は神戸出発、姫路経由のルートとなる。旅行代金1万6800円。神戸新聞旅行社TEL078・362・7174