巽櫓で始まった曳屋工法=県立明石公園、1996年(塚原淳さん提供) 
巽櫓で始まった曳屋工法=県立明石公園、1996年(塚原淳さん提供) 

 阪神・淡路大震災で被災した明石城の櫓(やぐら)はジャッキで土台の石垣から持ち上げられ、線路のように敷かれた2本のレール上をゆっくりと進んだ。1時間で動くのは2メートル程度。その様子を多くの関係者が固唾(かたず)をのんで見守った。