明石市出身の上地結衣選手(30)が、パリ・パラリンピックの車いすテニス女子シングルスとダブルスで2冠に輝いた。日本人初となる快挙の背景には、サポーターとして競技人生に寄り添ってきた地元企業の存在があった。(領五菜月)
上地選手は生まれつきの潜在性二分脊椎症で、足などにまひがある。11歳で車いすテニスを始め、14歳で日本ランク1位になるなど急成長を遂げた。
最初のスポンサーとなったのはガス事業会社「シィメス」(神戸市西区)。母芳美さんが同社に勤めていたことをきっかけに、競技を始めて間もない頃から浅井哲也社長(50)が中心となって支援を開始。2012年には、ロンドン・パラリンピックを目指す中で海外遠征費用などを工面するため「応援する会」を設立し、寄付を募る活動などをした。